1.クリニカルパスの由来と定義

 1)クリニカルパス はじめはじめ・・・
 煩雑な生産工程を管理するPERTの「Critical Path法」からの由来しています。
導入当初は、最初は、画一的な方法を当てはめと決めつけられて、できあいの医療
「Cook Book Medicine」と非難されていました。医療は、本来、個人個人で異なっており、その方に応じてすべきものであるのですが、この方法がそれと対局となすものと認識されてしまったからでした。
 しかし、いまやクリニカルパスは、アメリカでは、しっかりと受け入れられており、場所によっては、あらかじめ、カルテに挟み込まれているほどです。
 
 よく考えてみると、パスは単なる一種の「手順書」です。これは他の業界ではすでに一般的なもので、一連の手順書なしに仕事を動かすことが希なくらいです。このように手順書は、一般産業ではあまり特別なものではないのです。こうした点も、残念ながら、医療業界の後進性を示すものといえます。

 2)クリニカルパスの定義

 クリニカルパス法の定義で、もっともよく、認められているのは、
医療チームが共同で開発した、患者の最良のマネジメントと信じた仮説
                   (Spath 1994)

というものです。ここでのポイントは、「医療チーム」と「最良のマネジメントと信じた仮説}との2つの言葉にあります。

 3)「医療チーム」
  最初は、看護サイドから出発した(米国でも日本でも)この方法論は、うまく動きませんでした。これは、医師を巻き込まなかったからです。これは、2点を重要視しないやり方だったからです。ひとつは、次の医療の主体を持っている医師による診療の自律性です。もうひとつは、経過や予後は結局医師の責任という点です。その結果、充分に医師の関与がなく、充分に機能しなかったわけです。
 現状でうまく動いているパスはすべて、医師を巻き込んだものです。
  →医師を含めた「医療チーム」がポイント

 4)「最良のマネジメントと信じた仮説」
  現在の医学は経験論に基づくのではなく、何らかの根拠に従って行われるべき(EBMの考え方)が大きな流れとなってきています。様々なEBMに基づいたガイドライン作成が作成されているのをみても、重要な考え方と認められていることがわかります。
 しかし、現実的には、医療のすべてが根拠を持って行われているわけではありません。そのため、結局、何らかのコンセンサスに基づくものとなる=仮説ということになります。



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