4.パスの背景と理由
直接の背景は、アメリカで、1983年からの医療費削減の目的で、老人医療費の支払い方式がそれまでの出来高払い方式から、まるめであるDRG/PPS(診療群別定額支払制度)が導入されたことにあります。
診断名が決まると医療費が決定してしまうので、病院が収益をできるだけあげようとすると、患者に早く退院させることを目指すこととなります。単に早い退院を無理矢理進める通常のやりかたを踏襲すると、どうしても医療の質が問題となります。質が低下すると利用者である患者は、その病院から足が遠ざかります。質の向上・患者満足度の改善(サービス向上)とコスト削減という相矛盾することを解決するために、なんらかの医療管理手法が必要となってきたことがクリニカルパスの歴史的背景です。
しかし、当初は、DRG/PPSのため、単なる費用の削減や在院期間の短縮に用いられたとのことです。
(筆者注)
当然のことながら、DRG/PPS導入直前の日本でも、同じような現象が起こることは間違いないと思われます。DRGの実施のための、具体的な方法論となるクリニカルパスは、今後急速に普及していくものと思われます。特に厚労省はあきらかにクリニカルパスが下敷きとなっている医療管理方法へ言及しており、パスが導入されなければその病院はつぶれるしかないという方もいらっしゃいます。