2.エビデンスにみる高齢者の心疾患の最新治療 心不全を中心に
北海道大学大学院医学研究所循環病態内科学教授 北畠 顕先生

1)最初に
 慢性心不全の薬物治療は、アメリカ 400-500万人といわれていますが、日本では統計はないためはっきりしません。おおよそ100-150万の患者といわれています。
65歳以上に10%の心不全といわれ、逆に心不全の92%は、65歳以上といわれています(フラミンガム・スタディ)。心不全は、一つの症候群ととらえるべきでしょう。

2)基本的な考え方と歴史
 心不全治療の歴史は、

年代 基本概念 主要薬品
1960年 鬱血と浮腫 ジギタリスと利尿剤
1970年 血行動態の異常 血管拡張剤
1980年代 心筋細胞の生化学異常  
1990年代 神経、体液因子の異常 → 心臓を休ませる ACE阻害剤、βブロッカー

  
3)心機能の障害---この悪循環を断ち切る薬にむけて
 神経体液因子活性化のために
  ノルエピネフリン、活性ペプチドによる心筋のリ・モデリング
 アルダクトン  心不全 利用作用以外の効果もあり
 βブロッカー   
  心不全には有効であることが証明された
  日本では10mgで有効 5−20mg  12.7mgで使っている
   海外では、25ー50mg使われている
  鬱状態はでにくいことがわかっていた
  導入時気をつける   個人差がある
  有効点は不明
  ACE阻害剤、βブロッカーの併用も効果的
  拡張型心筋症にも効果がある  
   生命予後=10年生存率が36%→ 73%まで改善

 
※高齢者のコレステロールによる動脈硬化の進展は?
 年齢に関係なく下げた方がいい 講師
 原則的には、同じ高血圧や耐糖能異常があり、コレステロールだけを
 下げても効果が明確でない   山本
 

※骨格筋肉と同じように心筋も老齢化するのか?
  収縮力低下は報告なし、拡張性は悪くなるといわれている
  急に肺浮腫おこることがある、その際は、拡張不全による心不全が特徴的
  である。

4)まとめ・・・基本治療
 ACE阻害剤、ARB、βブロッカー、アルダクトン等の活用
 病態に基づいた治療が今後肝要。



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