3.特別医療法人の問題点・デメリット
 特別医療法人においての考え方としては、メリットを最大限にするだけでなくデメリット部分を以下に最小にするのか考えることも大切です。

1)認可要件がきわめて厳しいこと
   特別医療法人が必要な公的組織要件は、
   1.持分の放棄                (省令のよる要件)
   2.非同族による公的な運営          (医療法による要件)
   3.解散時おける残余財産の帰属が国等となる  (医療法による要件)
 これらの他に、
   過剰医療圏の特定の病床に準ずる特定の9病床のみが対象となっている。
(がん・小児・周産期・循環器等の専門病院、リハビリテーション専門病院、救急病院、精神病院、難病に関する病院、小児慢性疾患病院、がん末期病院、結核呼吸器専門病院、研修病院をさす)

2)実際の認可のための院内の体制を整える必要があり、そのために費やす時間と手間が膨大なこと
   認可までのタイムスケジュールの内実際もっとも手が掛かるのは、院内の体制を整えることです。医師数等の医療法上の体制を完備し、医療法人と役員の間の税法上の問題行為を整理する事等数々の手間をかけないといけないことが多くあり、実際の工程として、早くても3ヶ月下手をすれば1年以上かかる可能性もあります。
    
3)収入規制等により医療経営に制限があること
 以下の要件があり医療経営に制限がかかっています。
  1.医業収入の内社会保険診療報酬の金額が80%以上
  2.医業収入が給与・医療費等の直接原価の1.5倍以内

4)私有財産の自己増殖分が不可能となること
 
5)同族経営が制限されること
  同族要件が3分の1(租税特別措置法第40条の適用要件で3分の1以下)以下の非同族化が要件となっており、同族による医業経営が制限を受けることとになります

6)後戻りが不可能となる
  持分放棄により特別医療法人を創設した場合、後戻り(社団持分アリへの移行)はできなくなります。

7)交際費等の定額控除が事実上できなくなること
  資本金が5000万円以下の法人は、300万円(20%カット等の調整計算がありますが)の控除があります。しかし、特別医療法人は、資本金のない法人のため以下の計算式により、資本金の「みなし」が行われます。いわば、仮の資本金が計算されることとなります。
 (総資産ー総負債ー当期損益)×60%=資本金と見なす金額

この計算式によれば、ほとんどの特別医療法人では5000万を越えることとなり、結果として事実上交際費等の定額控除は不可能となります。


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