●第1基本的な考え方
 1. 医療法人の理事長について、原則医師・歯科医師としている現行の考え方についてはこれまでのとおりですが、その運用の強力化を図ることにより、理事長要件の緩和を図ることとする。
 2・具体的な運用の弾力化については、医療法の趣旨を踏まえつつ、以下の方針により対応する。
 (1)適切な医療の提供が確保されるような法人の運営がなされること。
 (2)法人運営にあたって、非営利の原則が保たれること。
 (3)法人経営が安定的かつ適正になされること。
 3・上記方針の下に、できるかぎり円滑な運用が図られるよう、その判断基準について具体化・明確化を図る。

●第2 既往通知の改正
「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」(昭和61年6月26日付健政発第410号厚生省健康政策局長通知)の第−の5を次のように改める。
 5 医療法人の理事長
(1)法第46条の3第1項の規定の趣旨は、医師又は歯科医師でない者の実質的な支配下にある医療法人において、医学的知識の欠落に起因し問題が惹起されるような事態を未然に防止しようとするものであること。
(2)同項但書の規定に基づく都道府県知事の認可は、理事長が死亡し、又は重度の傷病により理事長の職務を継続することが不可能となった際に、その子女が、医科又は歯科大学(医学部又は歯学部)在学中か、又は卒業後、臨床研修その他の析修を終えるまでの間医師又は歯科医師でない配偶者等が理事長に就任しようとするような場合に隈り、行われるものであること。
(3)次に掲げる要件のいずれかに該当する医療法人については、(2)の規定にかかわらず、法第46条の3第1項促音の規定に基づく都道府県知事の認可が行われるものであること。
1. 過去5年間にわたって、医療機関としての経営が安定的に行われ、かつ、法人  とての運営も適正に行われている既存の医療法人
2. 特定医療法人又は特別医療法人
3. 地域医療支援病院、へき地医療機関等地域医療の確保において重要な投割を担 っている医療機関を経営している医療法人
4. 都道府県医療審議会が認めた第三者による医療機能評価機関により優良である と認められた医療機関を経営している医療法人
5. 1.から4.までの要件に該当する以外の医療法人であって、医師又は歯科医師で
 ない者が理事長に就任しようとするにあたって、当該者、理事うち親族関係を
 有する者及び特殊の関係がある者の合計が、理事全体の3分の1以下である場合
 であって、かつ適正な運営がなされていると都道府県医療審議会が認めたも 
 の。
6. 理事の3分の2以上が医師又は歯科医師である医療法人であって、相当の学識を
 有するものとして都道府県医療審議会が認めた者が理事長に選任されるもの。
7. 役員構成等が公正な医療法人であって、次のいずれかに該当する者のうち、医
 療に関する相当の知識を有する者として都道府県医療審議会が認めた者が理事
 長に選任されるもの。
 a. 医療機関経営を行っている公益法人、社会福祉法人及び学校法人の常任
   の役員であって、当該医療機関の経営を常任として担当した経験が7年以
   上あった者
 b. 公的医療機関等の開設主体の常任として担当した経験が7年以上あった者
 c. 医療経営学、医療経済学に関し、大学教授の職にあった著その他医療に
   関する相当の知識を有すると考えられる者

(4)(3)の取扱にあたっては、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する組織の構成員又は関係者が役員に就任していないこと、また、就任するおそれがないことを十分確認すること。
(5)(2)及び(3)に掲げるもののほか、この規定の施行日(昭和61年6月27日)において存在する医療法人については、次のような場合にも認可されるものとすること。
1. この規定の施行日において医師又は歯科医師でない者であって、理事長の職に
 あった者が、改正法付則第6  条の規定する経過措置の期間後も、引き続き
 理事長に就任しようとする場合
2. この規定の施行日において理事長であった者の死亡後に、その理事長の親族
 で、医師又は歯科医師でない者  が理事長に就任しようとする場合
3. この規定の施行日において理事長であった者の退任後に、理事のうち、その理
 事長の親族であって、医師又  は歯科医師でない者が理事長に就任しようと
 する場合

 さらに同日付で、「医療法人の理事長要件について」(平成10年6月18日・第36号)の厚生省健康政策局指導課長通知が次のように出されている。

医療法人の理事長要件について
 標記については、平成10年6月18日付健政発第758号において、「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」(昭和61年6月26日付健政発纂410号厚生省健康政策局長通知。以下「局長通知」という)を改正したところであるが、これらの施行にあたっては、特に下記事項に留意の上、その運用に適憾なきを期されたい。
              記
1 局長通知の第1の5の(3)1.において「過去5年間にわたって、医療機関とし
 ての経営が安定的に行われ、かつ、法人としての運営も適正に行われている」
 とは、過去5年間にわたって、法人運営において経営が安定的に推移し健全で あり、かつ、医療監視・保険指導監査における指導を受けて 改善が見られな
 い場合や脱税等その他の法令違反がない場合をいうものであること。
2 局長通知の第1の5の(3)Dにおいて「親族関係を有する者」とは、6親等内 の血族、配偶者及び3親等内の姻族関係を有する者をいい、「特殊の関係があ る者」とは次に掲げる者をいうものであること(以下4において同じ)。
(1)当該者又は親族関係を有する理事(以下「当該者等」という)とまだ婚姻  の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者         (2)当該者等の使用人及び使用人以外の者で当該者等から受ける金銭その他の
  財産によって生計を維持している者
(3)(1)又は(2)に掲げる者の親族でこれらの者と生計を−にする者
(4)当該者等及び(1)から(3)までに掲げる者のほか、次に掲げる法人の
  役員又は使用人である者
  ア 当該者等が会社復員となっている他の法人
  イ 当該者等及び(1)から(3)までに掲げる者並びにこれらの者と特殊の    関係にある同族会社
 また、「適正な運営がなされている」とは、医療監視・保険指導監査における
 指導を受けて改善が見られない場合や、脱税等その他の漬令達反がないことを
 いうものであること。
3 局長通知の第1の5の(3)Eにおいて「相当の学識を有するもの」とは、医  療経営学、医療経済学等医療に関する相当の知識を有するもののほか、法律
  学、経済学、経営学等に関する相当の知識を有するものを想定しているもの
  であること。
4 局長通知の第1の5の(3)Fにおいて「役員構成等が公正な」とは、理事長
  に就任しようとする者、復員等(理事、監事、評琴員その他これらの者に準
  ずる者をいう)のうち親族関係を有する者及び特殊の関係がある者の合計が
  殺員全体の3分の1以下であること及びこれらの者に対して、次に掲げる行為  をすることがないことが認められることをいうものであること。この場合、  特殊の関係がある者については、2の(1)において「理事」とあるのは「役
  員等」と読み替えて適用するものとすること。
  (1)当該法人の所有する土地をこれらの者に居住、担保その他の私事に利    用させること。
  (2)当該法人の他の従業員に比べて有利な条件で、これらの者に金銭の貸
    付をすること。
  (3)当該法人の所有する財産をこれらの者に無償又は著しく低い価額の対    価で譲渡すること。
  (4)これらの者から金銭その他の財産を過大な利息又は賃貸料で借り受け
    ること。
  (5)これらの者から所有する財産を過大な対価で譲り受けること、又はこ
    れらの者から病院等の業務の用に供するとは認められない財産を取得す
    ること。
  (6)これらの者に対して、当該法人の役員等の地位にあることのみに基づ
    き給与等を支払い、又は当該法人の他の従業員に比べて過大な給与等を
    支払うこと。
  (7)これらの者の債務に関して、保証、弁済、免除又は引き受け(当該法
    人の設立のための財産の提供に伴う債務の引き受けを除く)をするこ
    と。
  (8)病院等の業務を主として、又は不公正な方法でこれらの者に対し行う
    こと。
5 局長通知の第2の5の1.aにおいて「当該医療機関の経営を常任として担当した
  経験が7年以上あつた者」とは、公益法人等が開設する医療機関において、
  常任の役員として経営を担当した経験を7年以上有する者であって、原則と
  して申請にかかる医療法人の理事長として専任する者をいうものであるこ
  と。
6 局長通知の第2の5のFbにおいて「公的医療機関等の開設主体」とは、医療法
 (昭和23年法律第205号)第7条の2第1項各号に掲げる者をいうものであるこ  と。



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